みなさん、マザーボードの BIOS アップデートはどうしているのでしょうか。ワタシは定期的にサイトを点検しに行っています。点検は週に一度くらいのペースなのですが、先月はだいぶ放置していたので一ヶ月ぶりくらいに点検してみるとだいぶ前にアップデートされているのに気づきました。
アップデートしてみた
いつものように FAT32 でフォーマットした USB メモリーに新しい BIOS のファイルを配置し、マザーボードの専用メニューからアップデートしてみます。しかしこの作業、いつも待っている間はドキドキします。「アップデートが終わったあとに PC が起動しなくなったらどうしよう? 」
と言ってますが、BIOS アップデート後に PC が起動しなくなったことは一度もなかった気がします。
今回も無事にアップデートは完了し、PC も再起動できました。
アップデート後のお約束
BIOS をアップデートするとワタシ好みに調整した設定値がすべてデフォルト値に戻ってしまうため、アップデート完了後にまず実施するのは BIOS 設定値のカスタマイズです。
これがまた記憶を頼りに実施しているし、たまにしか実施しないので危ういのです。「はて?どこをどう変えるんだったっけな?」
そして事件は起きた
なんとなく BIOS 設定値の調整が終わり、LMDE を起動してみたところ CPU 温度が高いことに気づきました。
BIOS で cTDP を 35W に設定してたはずだし、、、、
cpupower set-frequency で CPU クロックの上限を下げてみたのですが、どうも無視されているようです。おかしいですね、以前はこれで指定値までクロックが制限されたんですが。
これは BIOS アップデートで動きが変わったのかしら。
仕方がないので再び BIOS 設定値を調整することにしました。VCORE にマイナスオフセットを設定してみました。以前はこれで運用していたのですが、cTDP に 35W を指定するといい感じに動いてくれたので VCORE の調整はやめてしまったのですが、またこれを設定しないといけなくなったのかなぁ。
そして再び LMDE を起動するとさっきよりは CPU 温度の上昇は低くなったものの、BIOS アップデート前と同じような動きではありません。
これはもうちょっと BIOS の調整が必要なのかな、、、、
BIOS 設定画面とにらめっこしながらいろんな設定項目を点検して行きます。基本的には各項目を auto に設定しているんですよねぇ。
Custom ??? |
おや?「Custom Core Pstates」という項目が auto ではないですね。デフォルト値がこれ?ワタシが間違えて変えちゃった?
とりあえずこの項目を auto に変更しました。
すると、PC が起動しなくなりました。む、実は VCORE のマイナス幅をちょっとだけ増やしたんですがこれがまずかったですかね。ということで、元のマイナス幅に戻したらところ PC が起動できました。
が、LMDE にログインして少し使っているうちに PC が突然リセットされてしまいました。
なるほど、Custom Core Pstates が auto に戻ったので cTDP = 35W が正しく働くようになり、VCORE のマイナスオフセットが追い打ちをかけたんですね。なので以前は VCORE にマイナスオフセットを指定しなくても CPU 温度が低くできていたんだと思います。
ということで、再び BIOS 設定画面に進んで VCORE のマイナスオフセットを解除しました。
「いやぁ、これで解決だな」と
BIOS 画面から抜けて LMDE を起動すると、なんと busybox が登場しました。もしやこれはファイルシステムがおかしくなってしまったということですか、、、、
busybox で fsck を打ってみましたが何も反応がありません。
「ん〜、OS を再インストールするか」
もう少ししたら LMDE 7 がリリースされるはずで、その時には OS を再インストールするつもりだったのですが、こんなタイミングで OS を再インストールするとは思っていませんでしたが、仕方がありません。
無事に OS の再インストールが終わり、LMDE のログイン画面が表示されたのでパスワードを入力すると Cinnamon デスクトップに進まず LightDM(LMDE のログイン画面)に戻ってしまいます。
「はて?どういうことかしら?」
インターネットで調べてみると permission エラーの際にこのような事象が発生するとのことです。
Ctrl + Alt + F4 キーでコンソールを表示させ /var/log/system.log を確認してみたところ、確かに permission エラーが発生していましたが、どうも /home が Read Only なので何かのファイルを書き込もうとして失敗していたようでした。
/etc/fstab を確認してみると /home の定義自体は rw なのですが、rw,errors=remount-ro と指定されているので自動的に Read Only でマウントされているようです。
/home のパーティションもファイルシステムが壊れているようで、これは fsck で修復が必要そうです。
その場で fsck /dev/〜 を試してみたところ「マウント中なので実施できないよ」と怒られてしまいました。そこで umout /home を試してみると busy エラーでアンマウントできませんでした。
むぅ、GRUB に Recovery Mode みたいなエントリーもあったな、あれってコンソールが起動したっけ?
ということで、PC を再起動して GRUB メニューから Recovery Mode を選択したのですが、なぜか再び LightDM が起動されてしまいました。
「ん〜、LMDE のインストーラーの Live セッション?」
ということで、LMDE のインストーラーを格納してある USB メモリーを挿し込んで PC を再起動しました。Terminal から fsck /dev/〜 を実行すると、確かにいくつかエラーが検知されて自動的に修復されました。fsck ってスゴイですね。
/home のファイルシステムの修復が終わったので再び PC を再起動し、GRUB メニューから LMDE の通常エントリーを選択して起動してみます。お、無事に Cinnamon デスクトップが表示されました。大成功です。
CPU 温度も BIOS アップデート前と同じ感じです。ちょうどいいです。
いやぁ、今回の BIOS アップデートは大変でした。