2022-11-24

Linux Mint で Fcitx5 を試してみた

Linux Mint 21 で利用可能なインプットメソッドは IBus、Fcitx に加えて Fcitx5 があり、今回は Fcitx5 を試してみました。

まずは現状の確認です。ibus-mozc、fcitx-mozc の両方がインストールされていますが、Linux Mint の「入力方法」では「Fcitx」が選択されている状況です。
(デフォルトは IBus のようですが、どうして Fcitx がインストールされているのかは記憶にございません・・・)


これを試しに IBus に変更してみました。やはり Linux Mint の「入力方法」から IBus を選択します。その後に Linux Mint からログオフし、再度ログオンしなおすと IBus が使われるようになります。


IBus のアイコンが水色でちょっと視認性が悪かったので、Mozc っぽいオレンジ色に変えてみました。以下のコマンドを実行すると即座に反映されます。

gsettings set org.freedesktop.ibus.panel xkb-icon-rgba '#ffa500'

では、いよいよ本命の Fcitx5 に挑戦してみようと思います。これまではただの Fcitx でしたがバージョン番号は 4.2.9.8 のようです。ここに Fcitx5 のバージョン 5.0.14 をインストールします。
(バージョン 5.0.14 は 2022年 2月にリリースされたもので、2022年 11月には 5.0.20 がリリースされているようです)


インストールしたのは fcitx5、fcitx5-mozc というパッケージです。こちらの画像にもある通り、一部のパッケージは自動的に削除されます。

 

インストール完了後に PC を再起動するのですが、その前に「入力方法」を Fcitx5 に切り替えておきます。今回はコマンドで切り替えました。

im-config -n fcitx5

さて、PC の再起動が終わると Fcitx5 が使えるようになっています。変換候補の見た目が変わっているので Fcitx5 が使われていることがわかりますが、慣れていないので違和感もあります。

ということで、設定メニューからフォントくらいは変えてみたいと思います。


「入力メソッド」というページは特に変更していません。


「グローバルオプション」も特に変更していません。


「アドオン」ページの「クラシックユーザーインターフェース」の右端にボタンがあり、これを押すとフォントを変更できるようです。


この画像は変更前のものですが、ここから好きなフォントに変更することができます。

 

今回、IBus と Fcitx5 の両方を試してみたのですが、どちらも Firefox や テキストエディタ(Xed)の日本語入力に問題はなかったですし、Flatpak 版の LibreOffice での日本語入力も問題ありませんでした。

Linux Mint に最初からインストールされているシンプルな IBus か、追加インストールが必要だけども設定項目が豊富な Fcitx5 か、という感じですかね。

個人的にはシンプルな IBus でもいいような気がしてきました。

Linux Mint 20.x から 21 に変更してから Mozc の誤変換が増えたような気がして試行錯誤しているのですが、もう少しこれらの 2つを使ってみて調子がいい方に乗り換えようか思います。
(もしかすると、どっちも誤変換に関しては違いがないかもしれません)


(追記)
最終的には Fcitx5 に落ち着きました。Mozc の変換エンジン自体は Mozc-2.26.4220.102+24.8.oss で変わらないので、IBus でも Fcitx5 でも誤変換は変わらずでした。

「か」と入力して「艦これ」が変換候補の先頭にパッと出てくることもあれば、「かんこ」まで入力しても「韓国」が変換候補の先頭に居座ることが多いです。「艦これ」はユーザー辞書にも登録しているし、「韓国」なんて一度も変換したことがないのにどうして候補として先頭に登場するのか謎です。学習結果がうまく活用できる時とそうでない時があるように思えます。Linux Mint 20.x の時はこうした動きではなかったんですがねぇ。

それはさておき、決めてはシステムリソースの消費量でしょうか。

IBus は 8個のプロセスが立ち上がりますが、Fcitx5 は 1個のみでメモリー使用量としては Fcitx5 の方が少ないからです。まあ、それくらいの差でしか選ぶ要素がなかったです。