Linux Mint 20.x を 21 にアップグレードしてから apt upgrade コマンドの挙動が変わった気がします。おそらくベースの Ubuntu が 22.04 に変わった影響なんだと思いますが。
以下の例のように apt update コマンドを実行すると、たまに「表示するには apt list --upgradable を〜」というガイドが表示される場合があります。
$ apt update 無視:1 http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/linuxmint/packages vanessa InRelease ヒット:2 http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/linuxmint/packages vanessa Release ヒット:3 http://ftp.tsukuba.wide.ad.jp/Linux/ubuntu jammy InRelease ヒット:4 http://ftp.tsukuba.wide.ad.jp/Linux/ubuntu jammy-updates InRelease ヒット:5 http://ftp.tsukuba.wide.ad.jp/Linux/ubuntu jammy-backports InRelease 取得:7 http://security.ubuntu.com/ubuntu jammy-security InRelease [110 kB] ヒット:8 http://ppa.launchpad.net/pipewire-debian/pipewire-upstream/ubuntu jammy InRelease 110 kB を 2秒 で取得しました (47.5 kB/s) パッケージリストを読み込んでいます... 完了 依存関係ツリーを作成しています... 完了 状態情報を読み取っています... 完了 アップグレードできるパッケージが 8 個あります。表示するには 'apt list --upgradable' を実行してください。
なるほど、8個あるのね。どれどれ確認してみよう。
$ apt list --upgradable 一覧表示... 完了 gir1.2-gdkpixbuf-2.0/jammy-updates 2.42.8+dfsg-1ubuntu0.2 amd64 [2.42.8+dfsg-1ubuntu0.1 からアップグレード可] gir1.2-gnomedesktop-3.0/jammy-updates 42.5-0ubuntu1 amd64 [42.4-0ubuntu1 からアップグレード可] gnome-desktop3-data/jammy-updates,jammy-updates 42.5-0ubuntu1 all [42.4-0ubuntu1 からアップグレード可] libgdk-pixbuf-2.0-0/jammy-updates 2.42.8+dfsg-1ubuntu0.2 amd64 [2.42.8+dfsg-1ubuntu0.1 からアップグレード可] libgdk-pixbuf-2.0-dev/jammy-updates 2.42.8+dfsg-1ubuntu0.2 amd64 [2.42.8+dfsg-1ubuntu0.1 からアップグレード可] libgdk-pixbuf2.0-bin/jammy-updates 2.42.8+dfsg-1ubuntu0.2 amd64 [2.42.8+dfsg-1ubuntu0.1 からアップグレード可] libgdk-pixbuf2.0-common/jammy-updates,jammy-updates 2.42.8+dfsg-1ubuntu0.2 all [2.42.8+dfsg-1ubuntu0.1 からアップグレード可] libgnome-desktop-3-19/jammy-updates 42.5-0ubuntu1 amd64 [42.4-0ubuntu1 からアップグレード可]
あぁ、確かにありますね。どれどれ、upgrade コマンドで導入してみましょう。
$ apt upgrade パッケージリストを読み込んでいます... 完了 依存関係ツリーを作成しています... 完了 状態情報を読み取っています... 完了 アップグレードパッケージを検出しています... 完了 以下のパッケージは保留されます: gir1.2-gdkpixbuf-2.0 gir1.2-gnomedesktop-3.0 gnome-desktop3-data libgdk-pixbuf-2.0-0 libgdk-pixbuf-2.0-dev libgdk-pixbuf2.0-bin libgdk-pixbuf2.0-common libgnome-desktop-3-19 アップグレード: 0 個、新規インストール: 0 個、削除: 0 個、保留: 8 個。
ん?保留ですか?以前はこの apt upgrade コマンドで導入された気がするのですが。
仕方ないですね。より強力な apt full-upgrade コマンドを投入してみましょう。
$ apt full-upgrade パッケージリストを読み込んでいます... 完了 依存関係ツリーを作成しています... 完了 状態情報を読み取っています... 完了 アップグレードパッケージを検出しています... 完了 以下のパッケージは保留されます: gir1.2-gdkpixbuf-2.0 gir1.2-gnomedesktop-3.0 gnome-desktop3-data libgdk-pixbuf-2.0-0 libgdk-pixbuf-2.0-dev libgdk-pixbuf2.0-bin libgdk-pixbuf2.0-common libgnome-desktop-3-19 アップグレード: 0 個、新規インストール: 0 個、削除: 0 個、保留: 8 個。
なんと。まだ保留されてしまいますね。
最終的には apt install 〜 で個別にインストールすることで対応できました。
パッケージ名を元に当たりのパッケージを先にインストールすると依存関係でいくつかのパッケージがインストールされることがあるため、全部のパッケージに install コマンドを発行しなくてもよいです。
なんか今の apt コマンドの動きだと update オプションと install オプションしか機能してない感じですね。