.drirc を調整している中で mesa_glthread を試してみるか、というのがきっかけだったかと思いますが、だいぶ久しぶりに Cinnamon の Wayland セッションを試してみました。
環境は LMDE 6 で、Cinnamon 6.2.9 と Firefox 132.0 という構成です。この記事も Wayland セッションで書いております。
できないこと
・キーボードレイアウトが US 配列になってしまう
日本語配列を使っている人にはけっこう痛いです。回避策もないようです。
・Cinnamon のショートカットキーの一部が使えない
例えば、Windows + L キーでの画面ロックが反応しません。
・アクティブウィンドウのスクリーンショットが撮れない
Alt + PrintScreen キーでアクティブなウィンドウのスクリーンショットを撮る機能があるのですが、なぜかウィンドウのタイトルバーの部分しか撮影できません。PrintScreen キーのみでデスクトップ全体を撮影することは可能です。
しかし、これは Firefox だけっぽいです。(deb 版)
・Firefox でタブの移動ができない(同一ウィンドウ内、マウス操作)
Firefox で複数のタブを開いた状態でマウスを使ってあるタブを右とか左に移動させることができるのですが、これをやろうとすると持ち上げたタブが別ウィンドウに分離されてしまいました。
・Firefox でタブの移動ができない(別ウィンドウ間、マウス操作)
そして元に戻そうと分離されて一人ぼっちになったタブを元のウィンドウに仲間入りさせようとしてもできませんでした。
・サスペンドから復帰するとロック画面にならない
まあこの通りなんですが、 デスクトップが丸見えでちょっと恥ずかしいです。サスペンドさせる前に丸見えになることを念頭に準備が必要です。
・アプリケーションウィンドウのタイトル文字が大きくなる
なんか X11 セッションよりもタイトル文字が大きくなっています。Flatpak アプリケーションは変化がないようで、deb 版のアプリケーションに共通して発生しているようです。
・ Cinnamon メニューが操作不能になる
一度サスペンドさせると?Cinnamon メニューの「画面をロック」「ログアウト」「終了」あたりが操作不能になってしまいます。
できること
・Synaptic が使えるようになっている
アップデーマネージャーも機能するので Wayland セッションでもシステムのメンテナンスができるようになっています。
・mesa_glthread が効いているかもしれない
Firefox での Web ページの表示に mesa_glthread の効果が出ているように感じますが、プラシーボ効果なのかもしれません。
ということでベンチマークツールで計測してみました。
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こちらは Wayland セッションでの結果 |
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こちらは X11 セッションでの結果 |
誤差の範囲かもしれませんが、若干だけ Wayland セッションの方がスコアは良かったです。
今回の結論
まだ常用には早かった。
2024 年 12 月にリリースされるであろう、次バージョンの Cinnamon に期待です。