タイトルの通りなのですが、今回インストールした PipeWire は Debian 11 bullseye-backports の 0.3.65 です。
パッケージの詳細はこちら。
https://packages.debian.org/ja/bullseye-backports/sound/pipewire-audio
インストール手順はこちらを参考にしました。
LMDE 5 は Debian 11 がベースなのですが、今回は backports のパッケージを使うので、Debian 12 のインストール手順に従ってみました。
$ pactl info サーバー文字列: /run/user/1000/pulse/native ライブラリプロトコルバージョン: 34 サーバープロトコルバージョン: 35 Is ローカル: はい クライアントインデックス: 91 タイルサイズ: 65472 ユーザー名: ホスト名: サーバー名: PulseAudio (on PipeWire 0.3.65) サーバーバージョン: 15.0.0 デフォルトサンプル仕様: float32le 2ch 44100Hz デフォルトチャンネルマップ: front-left,front-right デフォルトシンク: alsa_output.usb-0c76_USB_PnP_Audio_Device-00.analog-stereo デフォルトソース: alsa_input.usb-0c76_USB_PnP_Audio_Device-00.mono-fallback クッキー: 67ad:4b2b
準備
まずは PipeWire のインストールです。ガイドでは pipewire-audio というメタパッケージのインストールから始める手順になっていましたが、このパッケージは必要なパッケージをインストールしてもくれるのですが、なんと PulseAudio を削除してしまうそうです。
いきなり PulseAudio を削除してしまうのは怖かったので、このパッケージはインストールしませんでした。
どんなパッケージがリポジトリに用意されているのかを確認しながらだったので、Synaptic から pipewire、pipewire-pulse の 0.3.65 をインストールしました。
あとは wireplumber をインストールします。
pipewire.conf を調整したい場合は pipewire 起動前に /home に用意しておきましょう。
cp -f /usr/share/pipewire/pipewire.conf ~/.config/pipewire/pipewire.conf
移行
まずは PulseAudio を停止します。
systemctl --user --now disable pulseaudo.service pulseaudio.socket
すかさず status を確認してみます。
systemctl --user status pulseaudio.service
続いて、pipewire と pipewire-pulse を有効化します。
systemctl --user --now enable pipewire pipewire-pulse
これで pipewire と pipewire-pulse が起動するはずです。status で確認してみましょう。
systemctl --user status pipewire pipewire-pulse
ワタシの場合は pipewire だけがすでに起動されていたので enable が失敗したため、restart しています。
systemctl --user restart pipewire.service pipewire-pulse.service
pactl info にて「サーバー名」に「on PipeWire」が表示されていることを確認しましょう。
この後に Spotify とか Firefox を起動すると PipeWire 経由で再生されています。
後始末
他の用事もあったので、一度 PC を再起動しました。再起動後も設定が有効であるかが気になったので PulseAudio の状態を確認すると enabled のままでした。
$ systemctl --user status pulseaudio.service ● pulseaudio.service - Sound Service Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/user/pulseaudio.service; enabled; vendor preset: enabled) Active: inactive (dead) TriggeredBy: ● pulseaudio.socket $ systemctl --user status pulseaudio.socket ● pulseaudio.socket - Sound System Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/user/pulseaudio.socket; enabled; vendor preset: enabled) Active: inactive (dead) Triggers: ● pulseaudio.service Listen: /run/user/1000/pulse/native (Stream)
どうしてでしょう?さっき disable しておいたのに。
またまた別件で Linux Mint の「自動開始させるアプリ」の設定を見直す機会があったのですが、なんと「PulseAudio サウンドシステム」というズバリそのものの設定項目があり、自動開始の対象になっていました。次回の PC 再起動に備えてオフにしておきました。
![]() |
PulseAudio が自動開始の対象だったので解除した |
ここまで来れば、Debian 推奨の pipewire-audio というパッケージをインストールしても大丈夫そうです。pipewire-alsa がインストールされ、PulseAudio が削除されるはずです。
$ apt install pipewire-audio パッケージリストを読み込んでいます... 完了 依存関係ツリーを作成しています... 完了 状態情報を読み取っています... 完了 インストールすることができないパッケージがありました。おそらく、あり得 ない状況を要求したか、(不安定版ディストリビューションを使用しているの であれば) 必要なパッケージがまだ作成されていなかったり Incoming から移 動されていないことが考えられます。 以下の情報がこの問題を解決するために役立つかもしれません: 以下のパッケージには満たせない依存関係があります: libspa-0.2-bluetooth : 依存: libspa-0.2-modules (= 0.3.19-4) しかし、0.3.65-2~bpo11+1 はインストールされようとしています E: 問題を解決することができません。壊れた変更禁止パッケージがあります。
なんと、インストールが失敗してしまいました。
でもまあ、PipeWire が使えているのでこのままにしておきます。もうすぐ Debian 12 をベースにした LMDE 6 がリリースされると思うので、その時にまた試してみます。