Linux Mint 19.3 に lowlatency kernel である 5.3.0-24-lowlatency をインストールしてみました。
lowlatency kernel は Ubuntu Studio にも採用されているリアルタイム応答性を重視した Linux kernel ですが、一般的な用途では使うべきではないとされています。
以前にも(と言っても数年前)lowlatency kernel を使ってみたことがあるのですが、アプリケーションの不具合が出て使うのを止めてしまいましたが、lowlatency kernel をベースに派生した Liquorix Kernel という存在を知ったので、再び lowlatency kernel を試してみようかと思ったのがきっかけです。
結論から言うと lowlatency kernel 化は成功したのですが、すんなりと成功したわけではなく何度か失敗しました。
lowlatency kernel のインストール自体は簡単で、Synaptic から「linux-lowlatency-hwe-18.04-edge」というパッケージを選択してインストールするだけです。
※一般的には「linux-lowlatency」というパッケージで良いです。
あとは PC を再起動すれば、インストールした lowlatency kernel で Linux Mint が起動されるはずです。
ところが、インストール後の初回の起動が失敗してしまい、起動途中でフリーズしてしまいました。Linux Mint のログイン画面まで辿り着けない状況です。
仕方がないので強制リセットし、GRUB から通常の generic kernel を選択して復旧させました。
インターネット上で調べてみると、起動オプションに "amdgpu.dc=0" を指定すると解消した、という事例を見つけたので試してみたところ、先ほどよりは起動が進んだようですが、相変わらず Linux Mint のログイン画面までは辿り着けませんでした。
もう一度 generic kernel で起動し、あまり有効な情報を得られなかったのでもうあきらめるかと思いつつ、特に何もせずに lowlatency kernel で単純に再起動してみたところ、なぜか今度はすんなりと起動できて今に至る、という状況です。
よくわかりません・・・。
ところで、lowlatency kernel にすると確かにデスクトップアプリケーションの反応が良くなった感じがします。Firefox の動きが少し良くなったと感じます。
あとはよく音質が向上すると聞きます。Ubuntu Studio もそうですよね。音質を重視するアプリケーションを稼働させるためのディストリビューションでもあります。
デメリットが一つだけあり、愛用している Pinta というペイントアプリケーションが正常に動作しなくなってしまいました。起動はするのですが、ちょっとだけ画像を編集したくて操作するとお亡くなりになってしまうのです。
Pinta って Mono ランタイムで動くアプリケーションだったんですね。現在インストールされているバージョンは 1.6 なのですが、1.7 が開発中とのことでこれに期待するか、別な代替アプリケーションを探すかをしようかと思っているところです。ちょっとした画像の編集に GIMP は使いたくないんですよねぇ。