2025-05-14

買ったばかりの ThinkPad でトラブルに遭遇した

自分用にノートパソコンを買ったのは初めてかもしれないのですが、大トラブルになってしまいました。

最初は快調だった

中古品を買ったのですがなんとなく未使用の新古品に思えます。とってもキレイです。Windows11 がインストールされていましたが、LMDE に差し替えちゃいたいほどです。

 

きっかけは BIOS アップデート?

元々、研修で外に持ち出すために用意したノートパソコンだったので、泊まり道具を満載した大きめのカバンに入れて移動したところ OS が起動しなくなったのです。当日の朝は普通に使えていたので不思議です。Firefox とか Windows アップデートを済ませてから出かけたのです。

その1週間前くらいに ThinkPad の BIOS を新しいものに更新したのですが、それが原因でしたかね?BIOS 更新後もしばらくは使えていたのでこれが原因なのかよくわかりません。移動の振動でどこかが接触不良にでもなったのでしょうか?

 

復旧対応(Windows の自動修復)

ノートパソコンの電源を入れると Windows が自動修復を試みるのですが、すぐに電源が落ちてしまいます。BIOS は起動します。ただし、ACアダプターを取り外すと BIOS も起動しません。 

なんなんですか、これは???


復旧対応(BIOS 設定値の初期化)

確か、デフォルトでは Fn キーが押された状態になっていたので BIOS でその動きを無効にした記憶があります。日本語入力中に F10 キーで英字変換をよく使うのです。

BIOS は元気なのでデフォルト値にリセットしてみたのですが、残念ながら復旧はできませんでした。

 

復旧対応(Windows 再インストール) 

なんか電源を入れると Windows の自動修復が動き出すので、もう面倒ですが PC が復旧することを優先して Windows の再インストールに踏み切りました。

が、なんと Windows インストール用の USB を差し込んでもインストーラーが起動しません。LMDE の USB イメージライターでダウンロードした ISO ファイル を書き込んだのですが、これが失敗だったのでしょうか?

 

復旧対応(LMDE のインストール)

ということで、手元に常備してある LMDE のインストール用 USB を差し込んでみると、見慣れた GRUB メニューが起動できました。ただ、LMDE のライブセッションを起動しようとすると Windows と同様に電源が落ちてしまいます。


 

復旧対応(memtest)

Windows も LMDE も同じ現象なので Windows のソフトウェア的な問題ではなくハードウェア的な問題のように思えました。

試しに LMDE のインストーラーから memtest を起動してみると、こちらは正常に起動されました。そのまま memtest を走らせてみましたがメモリーには異常がないようでした。
※セキュアブートを無効化しないと memtest は起動しませんでした。bad shim signature

20分ほどで memtest は正常終了

 

復旧対応(BIOSのダウングレード) 

けっこう色々と試してみましたが、ここまで来たら先日に更新した BIOS を元のバージョンにダウングレードしてみるしかありません。ちょうど BIOS 設定項目に「Secure Rollback Prevention」というものがあり、これを off にすることで古いバージョンの BIOS にダウングレードできるようです。

該当バージョンの BIOS の ISO をダウンロードして、やはり LMDE の USB イメージライターで書き込みました。この USB を差し込んでノートパソコンを起動してみましたが BIOS アップデーターが起動してきません。どうやらセキュアブートを無効化する必要があるようです。

気を取り直して BIOS からセキュアブートを無効にしたところ、LMDE で用意した BIOS アップデーターが起動できました。いざ、BIOS のバージョンを古いものに差し替える指示を出したのですが「入力した BIOS のバージョンが合っていない」 と怒られてしまいました。

調べてみると、BIOS の設定の他に CPU 側?にも似たような設定項目があり、そちらは変更できないようで、実質的に BIOS のダウングレードは不可能なようでした。


復旧対応(Lenovo Diagnostics)

ThinkPad の起動画面が表示されている間に F12 キーを押すとブートメディアを選択する画面を呼び出すことができます。

が、なんとこの画面の仲間に Lenovo Diagnostics というハードウェアの自己診断メニューが搭載されていることに気づきました。

一通りの診断を実施してみると、なんとバッテリーだけが警告状態となっており、しかもバッテリー残量がゼロということが判明しました。

バッテリーに警告あり!!!

 

バッテリー残量がゼロ!!!

 

復旧対応(バッテリーの放電)

ThinkPad はバッテリーが空だと途中で起動をあきらめちゃうんですかね?Windows にしろ Linux にしろ、OS が起動できないのは接続しているバッテリーの残容量がゼロであることが原因と想定しました。

バッテリーの放電として電源ボタンの長押し、PC 裏面を開封してバッテリーの取り外しを試してみましたが、その後にバッテリーの充電が進むことはなく、いずれも効果はありませんでした。

 

復旧対応(バッテリーの取り外し)

というわけで、ThinkPad の裏蓋を開けてバッテリーを取り外した状態にしてみました。

コネクター部分だけ取り外したままにしてみた

この状態で AC アダプターを接続して電源ボタンを押すと、なんと元気に Windows が起動してきました。

やはり原因はバッテリーの残量がゼロであったことのようです。バッテリーを充電できるようになれば解決ですね。

 

復旧対応(別なACアダプターでの充電)

インターネット上に同じような症状で困っている人がいないかを調べてみたところ、なんと USB PD の不具合に遭遇した人を発見しました。具体的には AC アダプターを交換したら充電できたとのことです。 

確かに AC アダプターを接続しても充電ランプはオレンジ色に点灯するものの充電されない点で事象が似ています。

ということで、家に転がっていた別な Thinkpad の AC アダプターで充電してみたのですが、残念ながら充電されませんでした。

 

復旧対応(過放電の回復)

もうちょっと粘ってみます。

バッテリーが空の状態は過放電状態とのことです。 ThinkPad のサイトにも過放電への対応がガイドされており「24 時間 AC アダプターを接続しておく」という対応内容でした。

これで復旧するといいな、と期待を寄せて 48 時間ほど AC アダプターを接続したままにしてみましたが、残念ながら全く充電されていませんでした。

 

復旧対応(あきらめた)

「うん、このバッテリーはもう死んでしまったんだ」とあきらめました。 

仕方がないので交換用の互換バッテリーを注文することにしました。が、なんか直前に閃いて、某オークションを捜索してみることにしました。

すると、中古品ですが 3,000 円で全く同型のバッテリーが出品されていました。3,000 円ならチャレンジにもちょうどいい感じの値段です。

なのですが、支払い画面に進むとなんかのクーポンが適用されて 70% off の 1,000 円で落札することができました。(どういうこと?)

 

復旧対応(失敗?)

オークションの出品者からスムーズに商品が発送されたので早めにバッテリーを交換してみたのですが、バッテリーだけだど起動しませんでした。(おい、まさか・・・)

AC アダプターを接続するなんと Windows が起動しましたのですが、バッテリー残量はゼロと表示されています。

バッテリー残量がゼロなのに AC アダプター接続で Windows が起動したということは、バッテリーが外れている状態と同じ???

ということで、裏蓋を開けてバッテリーとマザーボードの接続を確かめてみると、どうやら奥までしっかりとコネクターを挿していなかったようです。

目一杯の奥まで挿し込み直したところ、バッテリーだけでも起動でき、Windows 上でもグングンと充電が進んで行きました。

 

バッテリーの交換でも治らないのであれば、ThinkPad の時計が過去日で進まなくなっていたので CMOS バッテリーの交換が必要なのかと考えていたのですが、無事に復旧してくれてよかったです。

ふぁ、今回のトラブルはだいぶ大変でした。(どうして買った直後にバッテリーがお亡くなりになったんでしょう)