2024-10-07

Ryzen APU に cTDP を設定してみた

謎の流れで Ryzen 5 5600G に cTDP で 35W を設定してみました。

マザーボードは GIGABYTE の B450 のものですが、cTDP なんて指定できたっけな?と思いつつ BIOS/UEFI 設定画面を探ってみたらちゃんと用意されていました。

cTDP は 35W/45W/65W から選べる

ほぇぇ、と思ったんですが、1 年ほど前から用意されていたようです。自分の記事に記録されていました。なんということでしょう。

AGESA V2 1.2.0.8 で ECO モードを設定

 

 

気を取り直して、今回に cTDP を変更しようと思ったのは CPU 温度が今よりも下がるのかが気になったからです。一般的に TDP が下がると発熱も下がると思われるからです。

とりあえず、お試しということで cTDP に 45W を指定して PC を再起動してみました。

Ryzen 5 5600G はベースクロックが 3.9GHz で、ブーストクロックが 4.4GHz ですが、ワタシは PC の起動時に(Linux 上ですが) 以下のコマンドを投入して動作クロックを少し下げて使っています。

sudo cpupower frequency-set -u 3500MHz

もちろん、CPU の発熱を抑えるためですが、体感であまりモッサリしないくらいまで調整しました。ブーストも無効にしてあります。

という状況で 45W にしてみたのですが、動作クロックを抑止するコマンドを投入せずに使ってみたところ、やはり CPU 温度がいつもより高い位置になってしまいました。細かく確認はしていませんが、恐らくブーストが走ってるような気がします。

PC の操作感は従来とほぼ変わりませんが、むしろ CPU 温度が高くなるのが気になって精神衛生上は悪影響です。

 

 

あまり期待は持てませんが、つづいて cTDP に 35W を指定して PC を再起動してみました。こちらもいつも使っている動作クロックを抑止するコマンドは投入しませんでした。

お、なんか 45W よりはいつもと同じような CPU 温度になっています。消費電力を測る道具を持っていないので CPU 温度だけが効果の有無の尺度になっていますが、これなら常用できそうな雰囲気です。

ただ、やはり従来の設定よりはちょっと CPU 温度が高くなるシーンがあります。ちょっと計測してみました。

$grep "cpu MHz" /proc/cpuinfo

cpu MHz		: 3893.204
cpu MHz		: 3892.123
cpu MHz		: 400.000
cpu MHz		: 400.000
cpu MHz		: 400.000
cpu MHz		: 400.000
cpu MHz		: 400.000
cpu MHz		: 400.000
cpu MHz		: 400.000
cpu MHz		: 400.000
cpu MHz		: 400.000
cpu MHz		: 400.000

なるほど、cTDP に 35W を指定するとブースト動作が無効になるようです。CPU に負荷をかけるとベースクロックの 3.9GHz で抑えられるようです。

PC の操作感は従来と変わった感じはありません。

 

 

ここでちょっと悩みました。cTDP を変更せずに動作クロックを 3.5GHz に抑えても、cTDP を 35W に変更しても PC の操作感に差はでず、CPU 温度もほぼ変わらずだと cTDP は変えなくていいんじゃないか?と。

う〜ん

お、この PC は在宅勤務の時に Windows11 を起動して使っているのですが、BIOS/UEFI で cTDP を指定すれば Linux 側だけじゃなくて Windows 側も同じ動きにできますね!!

ということで、このまま cTDP を 35W で使ってみることにしました。(まだ Windows11 は起動してないけど)