2023-06-03

Ubuntu ベースの Linux Mint から Debian ベースの LMDE に乗り換えようかと思った

Ubuntu ベースの Linux Mint を愛用しているのですが、そのベースとなる Ubuntu の将来構想にちょっと不安を覚えたので、Debian ベースの LMDE(Linux Mint Debian Edition)に引っ越す時期が来たのかと思い始めました。

気になった記事はこちらです。

Ubuntu Core as an immutable Linux Desktop base

・アプリケーションはコンテナ化(Snap)
Snap を採用せずに Flatpak を推している Linux Mint はどうするんだろう?

・システムアップデートはスナップショット化
アップデート用のシステムイメージをもう一つ用意しておいて更新し、バサッと切り替えるみたい(必要とするディスク領域が増えそう)

Canonical の中の人はけっこうドラスティックな構成変更を考えているみたいです。(早ければ 2024年にリリース予定の Ubuntu 24.04 から変更される?)

そんな事態を想定して Debian ベースの LMDE を用意している Linux Mint もまたスゴイです。

 

 

というわけで、LMDE 5 の Live セッションを起動して、違いを確認してみました。

 

アプリケーションLinux Mint 21.1LMDE 5
Linux kernel5.195.10 or 6.1
xorg-xserver1.21.1.41.20.11
mesa22.2.520.3.5
amdgpu22.0.019.1
pulseaudio15.99.114.2-2
pipewire0.3.71(PPA)0.3.65
firefox113.0.2113.0.2
thunderbird102.11.0102.11.0
vlgothic2020072020200720
mozc-server2.26.4220.1002.26.4220.100


アップデートマネージャーは「Unstable packages(romeo)」 を有効にした状態で確認してみました。

LMDE の Linux kernel は標準では 5.10 とちょっと古めですが、bullseye-backports として 6.1 が提供されていて、これは Ubuntu の HWE よりも新しかったです。
※Ubuntu にも OEM kernel で 6.1 はインストール可能です


 

あとは Xorg、Mesa、AMDGPU のバージョンがそれぞれ古いかったですね。これらには bullseye-backports の提供がなかったので、Linux Mint と同じバージョンにするのであれば PPA を追加するしかないですね。 

PulseAudio は LMDE がだいぶ古かったですが、PipeWire はけっこう新しいバージョンが提供されていました。Linux Mint の PipeWire はワタシが PPA を追加しているので新しくなっています。(標準の状態ではありません)

Firefox や Thunderbird と言ったアプリケーションはバージョンの差がなかったため、大きな影響はなさそうです。

実は以前にも LMDE を試してみたことがあったのですが、当時はまだ Flatpak も浸透していなかった時期で、Ubuntu ベースの Linux Mint の方が使えるアプリケーションに不自由しなかったことがあり、LMDE をやめてしまったのでした。


さて、6月 10日(現地時間)には Debian 12 Bookworm がリリースされる予定になっており、これをベースとした LMDE 6 も 7月以降にリリースされるようです。

Debian 12 の標準 Linux kernel は 6.2 とのことです。Mesa、AMDGPU も新しいものが搭載されるのではないかと思います。

そして、ワタシの Timeshift(システムバックアップツール)はちょうど本日に週次バックアップを取得する予定になっております。この勢いで LMDE 5 をインストールして、LMDE 6 がリリースされたらそのままアップグレード、という行動が予想されます。(笑)