例えば、Spotifyは「ソフトウェアの管理」からインストール可能ですが、検索すると2種類ヒットし、左側はdebパッケージでバージョンが1.0.64ですが、右側はFlatpakでバージョンが1.0.72という具合に、大抵がFlatpak版の方が新しいバージョンをインストール可能です。
Spotify以外にもLibreOffice、Atom、Corebirdなどなど、いろいろなアプリケーションがFlatpakで用意されいます。LibreOfficeは試してみたのですが、日本語入力ができなかったのでFlatpakでのインストールは取りやめて、debパッケージをダウンロードしてインストールして使っています。
そんなFlatpakですが、一度インストールしたアプリケーションのアップデートってどうやるんだろうと思い、調べてみるとFlatpakのコマンドを直接発行するみたいです。
flatpak --versionでFlatpak自体のバージョンが確認できます。最新バージョンは0.11.3のようですが、Linux Mint 18.3に提供されているものは0.10.0でした。
flatpak listは現在インストールされているアプリケーションの一覧を表示してくれます。バージョン番号はよくわかりません。
$ flatpak list Ref Options com.spotify.Client/x86_64/stable system,current io.atom.Atom/x86_64/stable system,current org.baedert.corebird/x86_64/stable system,current org.freedesktop.Platform.ffmpeg/x86_64/1.6 system,runtime org.freedesktop.Platform/x86_64/1.6 system,runtime org.freedesktop.Sdk/x86_64/1.6 system,runtime org.gnome.Platform/x86_64/3.26 system,runtime
flatpak infoでパッケージの詳細を確認できるのですが、これでもバージョン番号はよくわかりません。
$ flatpak info com.spotify.Client Ref: app/com.spotify.Client/x86_64/stable ID: com.spotify.Client Arch: x86_64 Branch: stable Origin: flathub Commit: 6888d88e6287186f62cdf3e2d674fceb4e30fb5931d61bd73aba43dc3ac938d3 Location: /home/xxxxxx/flatpak/app/com.spotify.Client/x86_64/stable/6888d88e6287186f62cdf3e2d674fceb4e30fb5931d61bd73aba43dc3ac938d3 Installed size: 49.1 MB Runtime: org.freedesktop.Platform/x86_64/1.6
flatpak updateというコマンドでインストール済みアプリケーションのアップデートが可能です。パッケージ名を指定するとそのパッケージだけアップデートされ、パッケージ名の指定がない場合はインストール済みアプリケーション全てをアップデートしてくれるみたいです。(Runtimeなどもまとめて)
最初は面白くて、いろんなアプリケーションをFlatpak版でインストールしてみたのですが、気づくとファイルシステムのパーテションがかなり圧迫されてしまいました。どうやら標準では/var/lib/flatpakというディレクトリにインストールされるようで、Runtimeもある関係であっという間に数GBを消費してしまいます。
これを変更したいと思い、man flatpakで調べてみると、bashの環境変数で変えられるようでした。
ENVIRONMENT Besides standard environment variables such as XDG_DATA_DIRS and XDG_DATA_HOME, flatpak is consulting some of its own. FLATPAK_USER_DIR The location of the per-user installation. If this is not set, $XDG_DATA_HOME/flatpak is used. FLATPAK_SYSTEM_DIR The location of the default system-wide installation. If this is not set, /var/lib/flatpak is used (unless overridden at build time by --localstatedir or --with-system-install-dir). FLATPAK_CONFIG_DIR The location of flatpak site configuration. If this is not set, /etc/flatpak is used (unless overridden at build time by --sysconfdir).
しかし、FLATPAK_SYSTEM_DIR という環境変数に別なディレクトリを指定してみましたが、インストール先は変わらないようでした。flatpak -v listと入力すると、確かにsystem directoryは環境変数で指定した場所を認識しているようですが、Linux Mintの「ソフトウェアの管理」を使用してインストールすると指定が効いていないようです。
flatpak自体は flatpak install --user というコマンドで FLATPAK_USER_DIR に指定されたディレクトリにインストールできるようですが、Linux Mintの「ソフトウェアの管理」経由では恐らくこの--userという指定は付いていないと思われます。
Linux MintにLollypopをインストールしたくてFlatpakを使っている のですが、5月か6月になればUbuntu 18.04ベースのLinux Mint 19がリリースされると思うので、そうしたらLollypopのPPAから普通にインストールできるようになるはずです。
※なぜかLollypopのPPAは16.04のサポートを早々と切り上げてしまったようで、インストールできないのです・・・